いい旅ゆめ気分

 なにはともあれ夜である。
「えっ?? 夜なの!?(byあかね)」
 うん、夜なの。だってその後は特に何もなかったんだもん。
「確かにそうかもね。私たちの方も普通に滑ってたし。イノリ君、かっこよかったなぁ」
 はいはい、言ってなさいね。
 現在みんなが集まっているのはとある旅館のロビー。今夜泊まる旅館だ。
「遅いなぁ。お兄ちゃんと頼久さん」
 サービスの紅茶を飲みながら、ランがいった。
 固まって滑っていたのは最初だけで、お昼を食べ終わるとそれぞれ自分にあったコースに散っていった。
 あかねはイノリと中級を滑っていたようだし、鷹通は初級を。詩紋とランは初級で永泉の特訓をしていたし、いつのまにか戻ってきていた友雅は、聞くところによると、どこぞの女性たちと上級まで行ってきたらしい。なんだかなぁ。
 で、問題の戻ってこない天真と頼久は、上の方に滑り比べに行ったようなのだが、その後どうなったのだろう。
「あ、来た来た。おっそぉい、天真君たち!」
「神子殿。お待たせして申し訳ありません」
「わりぃわりぃ。思いのほか張りあっちまってよ」
 心底申し訳無さそうな頼久と、全然悪びれない様子の天真がやっと合流して、メンバーは全員そろったようである。
「では、部屋へ案内していただきましょうか」
 鷹通がそう言ったのを合図に、案内役が近づいてきて一行を部屋へと案内する。
 預けてあった荷物はもう引き出してきてあったので、自分の荷物を持ってエレベーターへと乗り込む。
「森村様。お夕食はどのように致しましょう?」
 エレベーターの中で、あかねは案内役に話しかけられた。
「えっ? 森村? あ、そうか。夕食? どういうって……?」
 今回の申し込みは天真がしたため、森村ではないあかねは反応が遅れてしまった訳である。
「はい、このたび森村様のお部屋は3つご用意させていただきましたので、お夕食をどのように取られるかを伺いたいのです。
 それぞれの部屋にお運びすることもできますし、一つの部屋にお運びすることも。また、お夕食用のお座敷の方もご用意できますので」
 そう言われて、あかねは迷った。みんなはどうしたいかな〜?
「ラン〜。どうしようか?」
「お座敷用意してもらったら? 一つの部屋だと狭くなっちゃうでしょ」
「そうだね。じゃぁ、お座敷でお願いします」
 案内役は狭いエレベーターの中で器用に一礼してみせ、
「かしこまりました。お時間は八時頃となりますが、よろしいでしょうか?」
 現在六時を回ったばかり。部屋に荷物を置いて、汗を流して、そんな時間である。スキー途中でお茶をしたりもしたし、ちょうどよい時間だ。
「はい。お願いします」




「うわぁ〜〜!! きれい〜〜!」
 部屋の障子を開けると、見渡す限りの雪山である。あかねたちの部屋は高台にあるので、窓からは白雪に染められた渓谷が見える。
 あかねは荷物を下ろすのも忘れて、窓の外の景色に見惚れた。
「本当だ、すご〜い! 白い!!」
 ランも窓際に近づいてきて言った。
「気に入ってもらえましたでしょうか?」
「はい! それはもう!」
 少し京都なまりのある柔らかな仲居さんの声に、二人は元気に返した。
「それはよかったですわ。さ、お茶が入りましたよって」
「ありがとうございます〜」
 ちなみにここにはあかね、ランの二人きりである。女性部屋なのだから当たり前だが。
 今回の旅行では部屋を三つ取った。女部屋、男部屋、男部屋である。
 男部屋にはそれぞれ四人ずつ入り、先程適当に部屋に入った順で、頼久・天真・イノリ・詩紋部屋と、鷹通・友雅・永泉・泰明部屋に別れたようである。
 入れてもらったお茶をすすり、一息ついたところであかねは言った。
「さてと。ラン、そろそろ温泉行こうよ」
「あ、行く行く。ちょっと待って〜」
 二人は意気揚々と部屋を出て、温泉に向かった。




 さて、こちらは男部屋。まずは青龍・朱雀部屋でございます。
「うお〜。景色いいじゃん!!」
 イノリである。
「この部屋は渓谷よりの部屋なんだね。朝日とか見れるのかなぁ?」
「見えますよ。ちょうどそこの裾から、あっちの山にかけて日が昇りますから。雪と朝もやで、まるで海のように美しいんですよよ」
 詩紋の呟きに、こちらもまたまたお茶のおもてなしをしながら仲居さん。
「へぇ〜。あかねにも見せてやりてぇな」
「あかねちゃんたちの部屋は同じ向きだから、きっと見えるよ」
「あかねも同じ景色見てるのか? へぇ、へへへ」
 イノリは少し嬉しそうである。
 一方、早くもお茶菓子に手を伸ばしつつ、天真。
「お、これ旨い」
「お気に召したのでしたら、後でまたお持ちしましょうね」
「あ、すんません」
 それでは失礼します、と部屋を退場した仲居を、きちっとした正座の礼で送り出したのは頼久である。どうやら、接客されることに慣れていない様子である。
「頼久〜。お前もう少しくつろげよ」
「しかし、武士とは……」
「それはいいから。今この場では、お前は武士でもなんでもないんだからよ。あしたの朝、早朝稽古なんかするなよ?」
「…………だめなのか?」
「だ〜め〜だ〜!! 第一なにするんだよ。刀は置いてきたんだろう?」
「そうか、だめなのか……」
 うつむいた背中が、少し寂しそうである。
 詩紋は、頼久に悪いと思いながらも苦笑してしまった。
「あ、そうだ。夕食まで時間あるんだろ? 風呂行こうぜ、風呂」
「そうだな、少し汗かいたしな。メシ前にさっぱりすっか」
「あ、僕も行きます。頼久さんはどうしますか?」
「私は後でいいです。一人くらい部屋にいたほうがいいでしょうから。みなが戻って来たときに、時間があったら行きますから」
「そうですか? じゃ、お願いします」
 既に洗面用具などを持ち、廊下に出ていた二人が声をかける。
「詩紋〜。おいてくぞ〜」
「あ、待ってよ〜」
 とてとてとて、と走って行く詩紋の後ろ姿を見ながら、頼久は茶をすすった。




 男部屋その二。白虎・玄武部屋。
 たぶんにもれずこの部屋にも仲居さんが来ていて、お茶を入れていた。
「やはり和服姿の女性はいいねぇ。見ていると落ち着くよ」
 こんなところに来てまで、仲居を口説くな友雅。
「まぁ、お上手ですね」
 おおっとぉ! 仲居さんもさらりとかわした! さすが、年輩の許容量!
「お茶が入りましたよって、一息ついてくださいな」
 とは、部屋に入るなり荷物を簡単に整理し、コートなどをハンガーにかけていた鷹通に向けられた言葉だ。
「ああ、どうもすみません」
「いえいえ、ごゆっくりくつろいでらしてくださいね」
 それでは失礼します、仲居が出ていった後、部屋には和やかな静寂が降りた。
「いままで、雪を愛でる時には酒、と決めていたが、茶を片手に和むのもいいね」
「そうですね、この世界ではお酒よりお茶を飲む習慣があるようですし」
 それ以前に、あんたはまだ酒飲めないんだよ? 鷹通。
 あああ、いか〜ん!! この部屋には現代的突っ込みを入れられる人がいな〜い!!
 ところで……。と声を上げたのはちょこんと正座した永泉だ。
「泰明殿はすきい場のどこを滑ってらしたのですか?」
 最初は皆と一緒に初級を滑っていた泰明だったが、午後から姿を消していた。ロビーへの集合がだれよりも早かったため、聞いていなかったが……。
「滑ってはいなかった」
「えっ……あの、それでは、何をしてらしたのですか?」
「邪気を感じたので、祓っていた」
「はぁ、あの……邪気……ですか」
「そうだ」
 コトンと茶器を置き、友雅はおおげさにため息をついてみせた。
「やれやれ。泰明殿も、何もこんなところに来てまでそのようなことをしなくても……。楽しいことは他にいくらでもあるというものだよ」
「気を清浄に保つことは、楽しいことではないのか?」
 逆に聞かれてしまって、友雅は苦笑を浮かべながら口をつぐんでしまった。
 同じく苦笑を浮かべた鷹通が答える。
「泰明殿はそうかもしれませんが、大抵の人は気を感じ取れないので、違うと思いますよ」
「…………そうか」
「どうせなら、女性に感謝されるようなことをやればいいのに」
「女性に? だが、森にはされたぞ」
 泰明は音も立てずにお茶を飲み干し言った。
 その言葉に永泉が、かしげた首をますます可愛らしくかしげながら聞いた。
「森に…ですか? 泰明殿」
「邪気は正常なる森の成長を乱す。だから祓った。そうしたら感謝の波動が伝わってきた。そしてこいつもだ」
 そういったとき、泰明のパーカーの中で何かが鳴いた。
 それは、泰明のパーカーから、さささと出てきて、茶器入れの後ろに隠れてしまった。
「なんでしょうか?」
 と、鷹通が茶器入れの後ろを覗き込む。
 すると影は、今度は障子の影に隠れてしまった。
 泰明は慌てなければ騒ぎもせず、だた一言のたまった。
「この者たちは危害を加えぬ。出てこい」
 その声にしたがってか、障子の影から出てきたのは、何とリスであった。
「栗鼠……ですねぇ」
 ずり落ちた眼鏡を上げながら、鷹通があっけにとられたように言った。
「冬なのに、籠もってなくていいのでしょうか?」
「知らぬ」
「いやはや、泰明殿は隠し上手だな。思い人との逢瀬も、人知れず通いとおしてしまうだろうね」
 お茶うけ皿に少量の白湯を移し、リスの方に近づけた友雅がいった。
 リスは受け皿の近くで匂いを嗅いでいる。
「聞かれなかったから黙っていた。なにか問題あるのか?」
「いや、ないよ。あとで神子殿にも見せてあげれば、喜ぶのではないのかな?」
「……そうか。わかった」
 そういってリスを見つめるその視線が、ほんの少し優しくなっていたのは、はたして何のおかげであろうか。




 さて、それではカメラは再び女の子をズームアップ!
「きゃぁ! えっち!」
 わわわわ! ご、ごめんなさい〜!! って、なんで私が逃げなきゃあかんねん!
「あかね、あかね。作者は生物学上は一応女だから、そんなふうに言ったらかわいそうだよ」
「あ、そうか。一応同姓だもんね。つい、叫んじゃったんだもん」
 ……君たち、聞こえてるよ。
「あ、ごめんなさ〜い」
 全く、そんなカワイイ顔したって……、しょうがないな。許してあげよう(笑)
 二人は脱衣所で服を脱ぎ、バスタオルを体に巻いて、風呂場へと向かった。
「うわおぅ! 露天風呂なんだぁ〜!!」
 この旅館には風呂場が二つある。そしてその一つがあかねたちがいるこの1階の露天風呂。
 ちなみにスキー場は建物の反対側なので、安全に入れる露天風呂でありました。
 外で体を洗うのは寒くて危険である。先に室内の流し場で洗ってから、二人は湯船へ向かった。
 眼下には部屋から見たのと同じ渓谷。とても開放的な気分で、二人はごきげんである。
「きもち〜い♪」
「ほんとだよねぇ」
 しばらく他愛のない会話をしていると、仕切りの向こうからどっぼ〜ん、という水しぶきの音と、イノリの悲鳴。天真の笑い声が聞こえてきた。
「やだぁ、お兄ちゃんたち、いつまでも子供なんだから……」
 身内という立場からか、ランは頬を赤くしてつぶやいた。
「ふふ、でも楽しそうでいいじゃない」
 そんなふうに、こっそりと笑いあっていると、詩紋の声も聞こえてきた。
「い、イノリ君、大丈夫!」
「えっ! なにかあったの!?」
 とたんに湯船から立ち上がり、叫んだあかね。ランはお湯を、頭からかぶってしまった。
「あかね……」




「なに! あかねがいるのか!?」
 天真にお湯の中に蹴り倒されて、水面に顔を打ったイノリ。熱さと痛さでうずくまっていたのだが、あかねの声を聞いて女湯の方向を向いた。
「イノリ君、大丈夫? どうしたの?」
 心配そうなあかねの声。
「大丈夫だ。ちょっと熱かっただけだから、心配すんな」
 心配してもらったことが嬉しかったのか、それともほかに理由があるのか、イノリは顔を赤くしながらいった。
 そんなイノリを横目で見つつ、天真は女湯に向かってニヤニヤしながら声を張り上げる。
「あかね! そんなこといって、自分もバスタオルが落ちてんじゃねぇか?」
「えっ? きゃぁあ!!」
 その通りだったらしく、悲鳴と供に湯船に沈む音が聞こえた。
「て、天真! 何言ってんだよ!」
「お、赤くなっちまって。なに想像してんだよ」
 天真はおもしろいオモチャを手に入れたように、喜々としてイノリをからかいだした。
「ちょっと、お兄ちゃん! まさか覗いてんじゃないでしょうね!!」
 怒りMAXのランの声が聞こえる。
「な、ちょっと待てよ。誰が覗くか!」
「本当〜?」
 めちゃくちゃ疑わしげなランの声。今度は天真が赤くなる番だった。
「マジだよ! ったくおまえらみたいなの見たって、楽しくも何とも……」

 がこがこっ。

 仕切りに背を向けて、頭をかきつつ弁解していた天真の頭に、ランの投げたと思われる桶が、クリーンヒットした。
「て、天真先輩! 大丈夫ですか!!」
「いってぇ〜。なにが覗きだ。向こうこそ見えてるんじゃないのか?」
「俺もそう思う……」
「はは…ははは、は」
 同じく桶の襲撃にあったイノリが、深刻な顔をしてうなずく。二人は重々しくため息をついた。
 それを見て詩紋は、とりあえず無気力に笑うしかできなかった。




 8時少し前。夕食の時間である。
 ここはあかねが案内役にお願いしておいた食事用の座敷。すでに食事の準備は整っており、メンバーがそろい次第始められる状態だった。
「ちくしょう。コブになってやがる」
 先程の桶の当たりどころが悪かったのか、天真はコブを作っていた。
「でも小さいからすぐ治りますよ」
 天真の頭を調べつつ詩紋が言う。そしてもらってきた氷で頭を冷やしていた。
「うわっ! つべてー!」
「しょうがないですよ〜。はい、これ持ってください」
「それにしても、神子殿たちは遅いですね」
 ここにそろってないのは女性二人と永泉と泰明だった。頼久は時計を見ながらつぶやいた。
「あかねたちはまだ風呂ん中じゃないのか?」
 漬物に手を伸ばしつつ、イノリは言った。
「イノリ君、ダメだよ。あかねちゃんたちがくるの待ってなきゃ」
「だってよぉ、俺ハラ減ったもん」
 その時、ふすまがすっと開き、あかねとランが姿を現した。浴衣姿でなんともいい光景である。
「ごめんね〜、遅くなって。なんとか間に合ったかな?」
「これは神子殿。浴衣でご登場とは……。いいね、見惚れてしまうよ」
 これは友雅である。自分だって浴衣のくせに、これはもうお約束なんだろうね。
 そんな〜。と照れるあかねに嫉妬したのか、横からイノリも割り込んできて言った。
「俺だって! 綺麗だと思ってるぞ!!」
「ありがと、イノリ君」
「遅せえよ! 腹減ったぜ」
 頭を冷やしていた氷を隠しつつ(格好悪いから/笑)天真は文句を言った。
「ごめんってば。じゃあ、始めようか…」
「いえ、神子殿。まだ泰明殿と永泉様が来ていらっしゃらないのですよ」
 お行儀よく正座をしながら待っていた鷹通が、茶碗を置きつつ言った。
「そうなの? どうしよう、見てこようか」
「その必要はない」
 泰明が、あかねの後ろから現れながら言った。スリッパを履いているくせに、全く足音を立てずにいる。
「泰明さん! びっくりした〜。どこ行ってたんですか?」
「湯殿だ」
「えっ? でも会いませんでしたよね?」
「上にも湯殿はある。お前達は下の湯殿を使ったのだろう。私は上を使った。それだけのことだ」
「そっか〜。あ、じゃぁ、あと永泉さんが来たら……」
「永泉もここにいる」
 その言葉に泰明の背後を見ると、永泉がいた。なにやらうつむいて、憂い顔をしている。
(うっわ〜〜!)
 本人と泰明を除く全員が、おそらくは心の中で何かを思ったであろう。例えば……可憐だ。とか……。
 入浴後の浴衣姿。まだ名残が感じられるような上気した頬。長い漆黒の髪は濡れていて、なんとも言えず魅力的である。
「な、なにかあったんですか?」
 声も出ない一同を、なんとか代表してあかねはたずねた。
「別になにもなかったが?」
 ウソだ……。みんな思った。
 いや、泰明がウソをついているとは思わない。彼は本気でそう思っていることだろう。問題は永泉の方である。一体何に悩んでいるのか。
「永泉さん。何かあったんですか?」
「神子……」
(だから! そんな顔しないでくださいってば〜〜!!)
 顔を突き合わせるとなおさら可憐に思う。なにしろ、瞳が心なしか潤んで見えるからだ。もはや処置なしである。
「それが…、私たちが湯殿に足を踏み入れたとき、先に湯殿を使ってらした方々が、私たちを見てとても驚かれたのです。理由を聞いても教えてはいただけず……。私たちはあの湯殿を使用してはいけなかったのでしょうか……」
 ため息交じりに説明する永泉。
「それって……」
 あかねは絶句した。あかねだけではない、全員が言葉を忘れてしまった。
 察するに、永泉さんたちは女の子に間違えられたんじゃないの? 男湯に女が入ってきたら、そりゃぁびっくりするよねぇ。
「私もそう思います」
 あかねが言った。
 しばらくの沈黙の後、突然天真が笑い出した。その後にイノリやラン、あかねが続く。
「みな…、なにを笑っているのだ?」
「私は、何かいけないことでも、言いましたでしょうか?」
 当惑する二人をよそに、天真たちは笑いころげる。見ると、詩紋も笑いをこらえているし、友雅も忍び笑いを漏らしている。
「その……なんというか…………」
 鷹通が、何と言ったらいいか……という風に頼久を見る。しかし、頼久にも言葉が見つからないようだ。
 笑いに言葉を詰まらせながらも、天真は永泉に向かって言った。
「だ、大丈夫だよ。別におま、お前は悪いことしちゃいね〜って。くっ、ははは。えっと、あ、そうだ。お前らがいきなり入ってきたから、驚いただけだろ」
「そうなのですか?」
「そうそう! そうに決まってるよ」
 笑いながらの天真とイノリの説明。全く説得力がない。しかし永泉は安心したようで、
「そうですか……ならいいのですが……」
と、笑顔を浮かべた。
 みんなでひとしきり笑った後、いよいよ食事を始めてもらった。ここは山なんですけど…と言いたくなるような海の幸や、今は冬…だよねぇ?と思いたくなるような山の幸に囲まれ、夕食は大満足のうちに終わったのだった。

 

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